新村のこだわり

新村こうじみそ商店

創業明治30年 堀川小泉が飛騨街道の宿場町として栄えた頃から 富山の暮らしと健康を 発酵の力で支えてきました

新村こうじみそ商店四代目

新村 義孝

手づくりの精神にこだわる

富山は昔から全国で米どころとして知られ、米と共に大豆も多く生産されてきました。豊かに穫れる米と大豆から、各家庭で味噌を作る文化があたりまえのように根付いていました。新村こうじみそ商店は、そんなご家庭の為に、長年こうじを作り、味噌づくりを広めて参りました。また、こうじで作る甘酒やかぶら寿しなども、昔ながらの製法にこだわっています。当店は、130年間こうじを作り続け、地元の皆様よりご愛顧を賜りました。 しかし、こうじの1000年以上の歴史から見ると、まだまだ若輩者。これからも手づくりの精神を忘れず、みなさまに愛される味をお届けしていきます。

新村こうじみそ商店五代目

新村 弘之

日本食文化の良さを伝え続けたい

現在は急速に時代が変わり、食事にかける時間すら惜しむ人が多くなっています。外食の味付けの濃い食事に慣れ、日本食の最大の良さである「うまみ」を感じられない人が増えているという事実もあります。
私自身、東京で独り暮らしをしていた20代に悩まされた病弱・憂鬱といった症状は、まさしく食の乱れが原因でした。身を持って体験したからこそ、食の変化が心や体にも大きな影響を与えることを、今一度真剣に考えてほしいという思いがあります。手間がかかり、敬遠される日本食文化の良さを様々な形でお伝えし、みなさまの暮らしが豊かになるよう、これからも日本の伝統食品をつくり続けて参ります。

⽣きた糀菌を⾷べられる
創業時からの伝統
「こうじ蓋製法」

蒸した⽶を急速に冷やし、種麹(たねこうじ)と呼ばれる菌を混ぜて、培養したのが糀です。糀は多くの酵素を分泌し、「酵素の宝庫」と呼ばれ、多くの発酵⾷品に利⽤されています。味噌やかぶら寿し、そして⽢酒にも糀は使われますが、当店では、いずれの商品も昔ながらの製法にこだわり、添加物を⼀切加えない天然の味を守っています。
温度30~35度、湿度70~80%の麹室で、種麹を混ぜた米を「麹蓋(こうじぶた)」と呼ばれる木の折に盛り、一枚一枚木棚に並べる麹蓋製法を続けています。麹の様子をこまめに観察しながら、場所を入れ替えたり、温湿度の調整を行ったりと、手間と時間をかけて最高の状態に仕上げます。

1年かけて四季を体験させ
熟成させる天然味噌

味噌は本来、秋に収穫した⼤⾖を、糀や塩と混ぜて仕込み、1年近く熟成させて完成させるます。味噌に四季を体験させることで、美味しく、味わい深いものが出来上がるのです。
「天然味噌」にこだわる当店では、夏の猛暑から味噌を守るために、富⼭市経⼒にある製造⼯場を半地下に設計したり、夏でも涼しい⼭間地・同市楡原に貯蔵倉庫を設け、古くから伝わる味噌づくりの伝統製法を守り続けています。

発酵⾷品⽂化を
伝える活動が認められ
農林⽔産省の⾷⽂化賞を受賞

わたしたちは多くの⽅に⼿作りの本来の美味しさを伝えるために、保存料などの添加物の⼊らない⽢酒づくりや、味噌づくり、かぶら寿しづくりの講習会を開催しています。1990年頃から始めたこの活動は、現在もなお継続して行っています。⼯場隣の⼿作り体験館「元気⼯房」をはじめ、各地域の公⺠館などに出向いて、発酵食品の素晴らしさをみなさまにお伝えしています。
こうした⻑年の取り組みで、当店は農林⽔産省の「フード・アクション・ニッポンアワード2013」で、⾷⽂化賞を受賞しました。⼤企業の受賞が多い中、地⽅の小さな個人店では唯一の受賞となりました。